家を建てる際、建築コストを圧縮する手段として施主支給がよく使われるようです。私もたくさん検討しました。
ただ、私にはそのメリットがあまり感じられず、結局は施主支給はしませんでした。
施主支給しなかった理由1:住宅メーカーの仕入れ値は結構安い(ようだ)
特に大手の住宅メーカーで建てている場合、住宅設備メーカーからの仕入れ値がかなり安いようです。
そのため、施主ががんばって設備をあちこちで購入してきても、そこまで金額面でのメリットがない部材も多いようです。
また、住宅ローンに組み入れることができるため、住宅ローン控除や、予定資金(施主支給であれば部材購入のため出ていくはずの資金)の運用による利益も得られます。
施主支給しなかった理由2:納品管理の自信がない
建築の工程にあわせて、住宅設備をタイムリーに現場に納品していく必要があります。万が一、やむに已まれぬ事情で納品遅れがあったり、部材に不足があったとしても、住宅メーカー(現場監督さん)は待ってくれません。我が家は共働きでしたので、納品管理をやれる自信はありませんでした。
施主支給しなかった理由3:不具合時の責任がとれない
万が一、施主支給した部材で不具合が生じた場合、住宅メーカーが責任をとってくれる期待は持たない方がいいと思います。メンテナンス等のアフターサービスを売りにしている大手住宅メーカーならばなおさらです。
施主支給しなかった理由4:資金の問題
施主支給するには部材を自前で調達する必要があります。それなりに大きな金額になります。預金が目減りしてきますので、頭金に回す予定だった資金や当面の生活資金に影響が及びかねません。一方で、住宅メーカーが調達した場合は、当然ながら建築費用として上がってきますので、住宅ローンに含めることができます。住宅ローンの一部として薄く長く負担すれば済みますし、住宅ローン控除を受けることもできます。
住宅ローン控除を最大限に受けたい、手元に資金をある程度置いておきたいといったニーズがある場合には、施主支給は不向きかもしれません。
施主支給に対してネガティブな意見ばかり記載してきましたが、対象となる部材や住宅メーカーによっては施主支給のメリットがあることも事実です。金額面のメリット、調達・納入責任のデメリット等を天秤にかけながらご自身に合ったプランを検討してください。
なお、私の場合、建物からある程度独立した設備を、「施主による設置」としました。「施主支給」ではありません。
具体的には、IHクッキングヒーター、外構工事における表札・郵便受け、カーテン、エアコン(ZEH認定のため、指定品番のものを設置する必要があった)などです。住宅メーカーによる工事管理料も発生しないし、もし不具合があっても、自分で交換できるものばかりです。
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