家を注文住宅で建てると決めて、最初につまづいたのが住宅購入の流れがわからないこと。いつまでにお金を用意すればいいのか、いつまでに施工会社をきめないといけないのか、いつ住宅ローンの申し込みをするのか…あらかじめ知っておけばよかったなという事もたくさんあったので、簡単にまとめたいと思います。番号を振っていますが、この順序というものではなく、進められるものは同時並行で検討しておいた方がいいなというのが私個人の感想です。
1.注文住宅引き渡しまでの流れ
(1)土地探し
注文住宅で建てるなら、まずは土地を探さないと始まりません。
といってもいろんな探し方があります。①不動産会社に相談する、②ネットで検索する、③住宅メーカーに土地を紹介してもらう…などなど。
また、不動産会社や住宅メーカーに予めこちらのニーズを伝えておいて、いい物件が出たら教えてもらえるような関係を築いておくのもよいアプローチだと思います。(私は住宅メーカーにお願いしました。)
他にも、新しく宅地開発されているようなケースでは、施工会社が指定されている「建築条件付き」の土地も多いですので、気を付けてください。
自分たちが希望する条件は何か、具体的にして優先順位をつけておけば、良い物件が出たときに比較的簡単に踏み切ることができます。
(2)施工会社の選定
次に、というか並行してどの会社に施工をお願いするか決めていく必要があります。
①住宅メーカー、②地元の工務店、③設計事務所などが主な依頼先になりますが、住宅展示場を見学したり、実際に施工している現場を見にいくなどすると、よい判断材料が得られます。また、実際にラフプランを出してもらって金額やイメージを具体化すると、(有料の場合もありますが)より判断しやすくなります。
ラフプランを作ってもらうと、実際に間取りを検討していくので、どのような形でどの程度の広さの土地が必要なのかといった、土地に求める条件が変わっていくこともあります。
(3)ローン審査
施工会社をどこにしようかと検討している段階で、まだまだ借入先を決めなくていいんじゃないかと思われると思います。私もそう思っていました。
注文住宅の場合は土地購入時・着工時・上棟時・引き渡し時など、複数回にわたってお金が必要になりますので、早い段階で審査を申し込んでおくに越したことはありません。大手の住宅メーカーであれば、独自につなぎ融資を提供しているケースもあります(私の場合はこれでした)。どこかの金融機関の審査を通しておかないと工事を請け負ってくれない工務店もあります。
仮にまだ住宅ローンを検討中であっても、まずはローン審査を通しておきましょう。
(4)土地調査
設計・施工にあたり、地盤調査などの各種調査が必要になります。
これは施工をお願いしようと思っている会社に依頼すれば、有料の場合もありますが、きっと対応してくれるはずです。
地盤調査の結果によっては、地盤改良費にかなり費用がかかる場合もあります。
準防火地域だと、基準を満たした設備でないといけないので、予算やデザインに影響します。確実な家づくりを進めるためにも、安易に考えず、土地調査の結果まで見込んでおくことをお勧めします。
(5)土地契約
よい土地・よい施工会社との出会いがあったならば、いよいよ土地の契約になります。
土地購入資金を自己資金で準備できない場合は、「つなぎ融資」が必要になるケースもありますから、借り方によっては、このタイミングで住宅ローンを進める必要がある場合もあります。
また、登記費用や印紙代など、土地代以外にも諸費用が生じますので、余裕をもった資金計画が必要です。
(6)プランニング・設計
土地も決まったことで、具体的な設計に入っていきます。
施工会社によってはこの段階で正式契約や着手金が必要になる場合もあります。
楽しいところですが、大変な工程でもあります。しっかりと要望を出しつつ、制約条件を加味しながら取捨選択して理想の家を設計していきます。
最初から節約重視で設計を進めるのもいいですが、関係者のコミュニケーションをとるためにも、一度「こんな家がいい」という希望を洗いざらい並べたうえで、「ここは購入後でもいいな」とか「これは贅沢だろう」などと絞っていくことをお勧めします。
(7)建築請負契約締結・着工
設計がおおむね固まったら、請負契約の締結です。この後も仕様変更等は可能ですが、この契約が基本になりますので、不明点がないか、しっかりと確認してください。
請負契約を締結すると、建築確認申請を経て着工となります。
着工時には地鎮祭をすることも多いですね。
(8)上棟・竣工
上棟:主要な構造部材が組みあがった状態です。上棟式をするか否かは、たいていの場合は施主の意向次第だと思います。(小さいころ「餅撒きがあるよー」って友達と近所の建築現場に駆けつけた思い出が懐かしいです)
また、このタイミングで請負代金の一部を支払う場合もあります。
竣工:工事の完了です。
(9)引き渡し
工事責任者と施主が立ち会い、不具合箇所がないか確認して回ります。
修理箇所があれば、当事者間で確認しあい、書面等に残して引き渡しとなります。
このタイミングで残りの請負代金を支払うことになります。そのため、このタイミングで住宅ローンが実行(借入金が支払われる)されます。
2.おわりに
ざっと引き渡しまでの流れを記載しましたが、あれよあれよと話を進める必要があります。後手に回ってしまうと、想定していなかった費用がかさむ場合もあります。最たるものが住宅ローンだと思います。気が付いた時には当初希望していた金融機関からは借りることができないタイミングになっていたりもします。
請負先や取引の形態によって流れも支払タイミング等も変わってきます。
前もって担当者に確認をして、先手先手で進めていくことが納得度の高い家づくりの一歩だと思います。
後悔しない家づくりになることをお祈りしております。
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