わが家には小さなころからYoutubeを見て、SNSを使いこなすデジタルネイティブの息子がいます。
そんな彼が、ネット詐欺にあいました。
ネットが身近な存在になったからこそ、十分に注意しておかないといけないですね。
こんなネット詐欺でした(詐欺の概要)
いわゆる「サポート詐欺」というやつです。
①パソコンからYoutubeを楽しむ。
②広告欄に出ていた無料ゲームのリンクからサイトにアクセス。
③アクセスしたサイト上で、ゲームをしようとクリック。
④マイクロソフトを装ったウィルス警告画面と警告音声が流れ、ヘルプデスクへの電話(無料通話とうたっているが、おそらく有料)を促される。
⑤電話をすると、対応アプリケーションと称してソフトウェア(遠隔操作アプリケーション)をダウンロードさせられ、リモートでパソコンの感染状況(実際は感染していない)を確認される。
⑥「確かにウィルス感染しており、代金として3万円を支払っていただけるなら駆除します」と言われ、駆除したい意思表示をすると、支払い方法を伝えてくる。
⑦コンビニでGoogle Play のプリペイドカード(POSAカード)を購入させ、コードを連絡させる。
⑧コードが通らないから新しいカードを3万円分買ってくれと言ってくる。また通らなかったコードの返金手続きのため、後で返金するからさらに3万円を買ってくれと言い、手続きのためといって連絡先を聞き出してくる。
⑨子どもがさらにPOSAカードを買おうとしたときに、コンビニのお兄さんが詐欺に気づいてくれて、電話を切らせ、交番まで一緒についてきてくれて、ひとまず終了。
詐欺の詳細
①なぜ、パソコンからYoutubeを見ていたのか
子どもがけじめなくだらだらとYoutubeを見るので、スマホからアプリを使えなくしていました。
今になって思えば、きっとスマホのアプリからだとこの手の詐欺にはかかりにくかったのかなと思います。
②なぜゲームをしようとしたのか
子どもがけじめなくだらだらとswitchをするので、switchを没収していました。
それもあって、ゲームをしたいという欲求が抑えられなくなったんだろうと思います。
④警告画面
家に帰ってパソコンの画面を開くと、こんな警告画面が表示されていました。
・リビングのテレビにPCを接続しています。
・警告音と警告メッセージが流れ続け、不安をあおってきます。
・実際にはブラウザで表示されているのですが、写真を見てのとおり全画面表示になっていて、ブラウザで表示されている印象は受けません。画面を閉じることもできませんし、あたかもPCから警告されているような印象を受けます。
※Alt+tabなどで画面(アプリケーション)を切り替えれば、ブラウザ上の表示だったことがわかります。
※この時点ではウィルスには感染していないと思われます。
⑤遠隔操作アプリケーション
遠隔操作に使われたアプリケーションはLogMeInRescueと思われます。このアプリケーション自体は遠隔操作用アプリケーションとして普通に流通しているもののようです。また、Ns&NS Holdings の名をかたって接続してくるようです。
LogMeInRescue、あるいはNs&NS Holdings で検索すると同じような被害者、あるいはもう少しで被害者になるところだった人たちがたくさんいるようですね。
⑦コンビニにPOSAカードを買いに行かせるときには電話を切らせません。冷静になる時間を与えないということ、画面の前から離れている事を確認するためだと想像しています。リモート操作中はリモート操作されている方も操作画面が見えるので、データを抜き出すところを見られたくないんじゃないでしょうか。
詐欺被害への対処
(1)遠隔操作アプリケーションの削除
パソコンに埋め込まれた遠隔操作アプリケーションを削除しないといけません。
ウィルス駆除ソフトなどもあると思いますが、特定用途(ブラウジングや動画鑑賞など)にしか使っていないパソコンという事もあって大事なデータはも入っていませんでしたので、面倒なのでパソコンを一度初期化しました。
(2)各種パスワードの再設定
パソコン自体はリセットしましたが、ブラウザに保存されていたパスワードなどもありますので、安全のためにパスワードを片っ端から再設定していきました。
(3)流出情報の確認
ノートンなどのサイトから、自身のメールアドレスが流出していないか確認することができます。
今のところ、私のメールアドレスは流出していないようですが…
https://jp.norton.com/breach-detection
(改めて)POSAカード購入の指示があった時は詐欺を疑え!
消費生活センターや警察のサイトでも紹介されていますが、次のような経緯でPOSAカード(電子マネーカード)を購入するする場合は、詐欺を疑うようにしましょう。
▶メールやSMSで身に覚えのない請求を受けた
・未払い料金・問題解決弁護士料・裁判費用、供託金 など
▶無料動画を見ようとしたら、いきなり有料登録された
・会員登録費用・退会料、解約料など
▶パソコンがウイルスに感染したと偽警告がでた
・サポート料・対策ソフト料など
▶ネットでやり取りしているが、お金ばかりかかり目的が達成できない
・報酬受取口座開設費・文字化け解消費用・個人情報交換費用 など
おわりに
こどもとネット詐欺についてたくさんの会話をしました。これから闇バイトなどネット詐欺以外の犯罪についても会話をしていく予定です。
本当に悪いのは犯罪集団ですが、こちらも子供が防御策をしっかり身に着ける前にパソコンを使わせたことも悪かったのかなと思います。
また、子どものYoutubeやゲームやパソコンなど、あまりに禁止しすぎたこともまずかったのかなぁとも思います。子どもとの向き合い方は難しいですね。
ちなみに、この詐欺事例は消費者庁のサイトにも掲載されていましたので、ご参考まで。
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_policy_cms103_210219_1.pdf
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